街と村 ご紹介

花花

Isle of Skye  スカイ島
               2010年6月13・14日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

幾つかの観光スポットを巡りながら、スカイ島最西端の岬までのドライブに出発。
A855を北上する。ポートリーの街を外れればA道路とはいえシングルトラックに変わる。そこに羊の大群が現れた。 顔と足が黒くオスには角がある"Scottish Blackface Sheep"だ。羊さんはパッシングプレイスを知らないから行き過ぎるまでこちらがじっと待つ。
ファーダ湖(Loch Fada)、リーザン湖(Loch Leathan)西岸をひた走る。晴れていれば前方にオールドマン(Old Man of Storr)が見えるはずなのだが、残念だ。
湖を過ぎると右手に海が見え隠れし、左手には独特の形の岩山が見える道だ。海岸は断崖が続く。ポートリーから約20km、ビューポイントがある。 この海岸は幾らかなだらかで緑に覆われ美しい(写真下中2枚)。その少し先にLealt Fallsがある。パーキングから少しフットパスを歩くと 滝の上部が見える(写真下右)。滝つぼを見るには急な斜面を下りなければならない。雨の中そこまでする価値はないだろう。

Countryside Countryside Countryside Countryside

Kilt Rock  キルトロック

Kilt Rock

更に5km余り北上するとキルトロック・ビューポイント(kilt Rock Viewpoint)だ。キルトロック は海から切り立つ60mの断崖だ。その姿がスコットランドの男性の正装のキルトに似ていることから名付けられたという。 残念ながら霧に霞んで良い写真が撮れていないので、05年の写真を載せた(右)。滝の奥の襞になって連なる崖のことだ。手前の滝はMealt Fallsだ(写真下左)。 05年に比べると水量が少なく迫力に欠ける。キルトロックはビューポイントから南側にものびている(写真下左から2枚目)。壮観な眺めだ。
ここのパーキングで日本人と思われる小学生の15、6人の団体に出会う。「こんにちは」と声を掛けると「日本人だ」と驚いている。 引率の先生に話を聞く。和歌山県を本拠とする私立学校の分校のようなものがダンフリーズ(Dumfries)にあるらしい。
帰国後調べてみると きのくに子どもの村学園の”キルクハニティ子どもの村”のことのようだ。
A855は一旦片側一車線になったものの、スカイ島の最も北の部分では再びシングルトラックとなる。西に進み、南下しようとする角っこにパーキングというより、 大きなパッシングプレイスといった感じのスペースがある。何の案内もないが ダンタム城のパーキングに違いない。 岬の先にそれらしきものが見える。幸い雨も上がった。フットパスを600m程歩く。崖っぷちで草を食む羊がいる。こちらは顔が白い。 それにつけても羊はどうして崖っぷちが好きなのだろうか? その先にケルン(石塚)が立っている。ダンタム城を保護管理するcommunity trustの発足を記念して建てたらしい。

Countryside Countryside Duntulm Castle Duntulm Castle

Flora Macdonald Monument   フローラ・マクドナルド・モニュメント

Skye Museum Skye Museum

ダンタム城から4kmほど南下し、フローラ・マクドナルド・モニュメントへのローカルロードに入る角に Skye Museum of Island Lifeがある。 19世紀の島の生活ぶりを紹介する博物館だが、あまり興味はわかない。藁ぶき屋根のコテージと農機具を外から眺めて先に進む。
フローラ・マクドナルドはハンサムなチャーリー王子(Bonnie Prince Charlie)といわれたチャールズ・エドワード・スチュアート(Charles Edward Stuart)が カロデンの戦いに敗れ、フランスに逃亡する手助けをした罪で捕えられロンドン塔に収容されたが、彼女の勇気が人々の共感を呼び釈放される。 その後結婚しアメリカに渡るが、独立戦争で脱出しスカイ島に戻り1790年に没しこの地に眠るのだ。
1830年、波乱の彼女の人生を記念し十字架が建てられ(写真下左)、作家サミュエル・ジョンソンによる墓碑銘が刻まれた(写真左から2枚目)。 そこには。「彼女の名前は歴史に残り、もし、勇気と忠誠が美徳ならば、彼女の名前は名誉とともに語られるだろう」と記されている。 05年には苔むした歴史を感じるモニュメントだったが、今年は綺麗に磨きあげられて、新しく建て直したかのように見える。
写真下右3枚はフローラ・マクドナルドとは関係ないが、同じキルミュア墓地(Kilmuir Cemetery)内の心惹かれたモニュメントだ。

Flora Macdonald Flora Macdonald Flora Macdonald Flora Macdonald Flora Macdonald

Countryside

出発して間もなく、またしてもA855でロードジャックに出合う。今度はハイランドカトル(Highland cattle)だ。悠然と道路を占拠し、動こうとしない。 前髪が邪魔をして車が見えないのではないかと思いたくなる。この角で突き上げられたら車のボディーにも穴が開くだろう。ただ待つのみだ。 しかし、良く見ると愛嬌のある憎めない顔だ。
交通量が少ないとはいえ、徐々に車が詰まってくる。こんな時も決してクラクションは鳴らさないし、むやみに突っ込んでくることなく、 次のパッシングプレイスで待機している。それが英国流マナーだ。見習いたい。
ハイランドカトルとはスコットランドのハイランドとウェスタン諸島(Western Isles)で発達した固有種で長い角と長くてウェーブした毛が特徴の牛だ。 色は黒と茶、褐色、ぶちなど色々あるようだ。ウェーブした毛ゆえに寒さに強く、他の動物が食べない植物を食べることによって厳しい自然のこの地で生き延びてきたのだ。

Neist Point   ニースト岬

スカイ島の最西端(The most Westerly point on the Isle of Skye)のニースト岬 が美しいとの情報だ。最○端と聞くと行きたくなる。余り誉められた癖ではない。西の最上級だからニーストとダジャレてみたが、受けないか・・・。
B884を西へと進む。時に集落が現れるが、湖(湾と言った方が当たっている)が見える以外は牧草地の中のシングルトラックを爆走する。 アッパーミエアベグ(Upper Milovaig)から先はローカルロードだ。剥き出しの岩がゴロゴロしている。適当なアップダウンとスラロームに気持ちの良いドライブだ。
スカイ島の"Skye"はゲール語で”鳥の翼”を意味する。その形を翼になぞらえているのだ。地図を見るとニースト岬は正にその翼の風切り羽にあたるように見える。
ニースト岬のパーキングは車とバイクで一杯だ。若者が多く、少し怖い感じがする。雨は止んだものの、もやが霞んで景色も遠くは見えない。 しばらく湿った風に吹かれながら眺めていると、もやが晴れてきた。あっという間に視界が開けてくる。最西端と思しき岬の先端も見える(写真下左2枚)。
先端へのフットパスはパーキングから急な斜面を相当下らなければならない。スリッピーな岩場を下るリスクも、この坂を上って戻る労力も避けるが一番。
海の向こうにはウェスタン諸島(Western Isles)が、海にはクジラやイルカが、岩場にはパフィン(Puffin)が見えるはずだが、どれ一つ叶わない。無念だ。 しかし、映画のロケも行われたこの美しい岬の景色が見られただけでも幸せというものだ。

Neist Point Neist Point Neist Point Neist Point

Skye Silver   スカイ・シルバー

Countryside

B884を気持ちよく走行していると、突如視界にスカイ・シルバーの店が飛び込んできた。 5年前にも寄ったケルト紋様のデザインのアクセサリー屋だ。ここを素通りしては隣のナビが黙っていないだろう。
ケルト紋様の作品がずらりと並ぶ店内の一番奥のショーケースにバラのデザインのアクセサリーを発見する。白バラ(White Rose)はカロデンの戦いにおける ジャコバイト軍の象徴(the badge of the Jacobites)なのだ。そこでボニー・プリンス・チャーリーのスカイ島への逃避を記念してこのシリーズが生まれたという。 ネックレスや指輪などもあったが、散々逡巡の末、ピアスに決めたが、サイズが1.5cm位の大にするか1cm位の小にするかでまた迷う。 大きさが違うのにお値段はほとんど変わらないのだ。小にすると損したような気がしないでもない。しかし、鏡で何度も見比べて小が似合うと決めたようだ。  (写真はHPから)

Fairy Bridge  妖精の橋

Countryside

最も楽しみにしてきた店で、今までに経験したことのない不愉快な思いをさせられたが、こちらの調査不足がいけなかったのだ。 09年の旅でも人気のレストランの料理が口に合わなくてがっかりしたことがあったが、当たり外れはあるものだ。 当たり外れのない方法がある。それはB&Bのホストが進めてくれるパブやレストランだ。地元の人で賑わう店は間違いがないということだ。 それでも、旅の情報収集の中で食事に関する情報も楽しみの一つだから、同じ過ちを繰り返してしまうのだ。
スカイ島の地図を眺めていて妖精の橋(Fairy Bridge)が目についた。上述のダンビーガン城の妖精の旗にまつわる伝説がある橋だ。 マクラウド氏族の首長の妻は妖精界の女性であったため、1年が経過し、定めにより妖精界に帰ることになり、 この橋で「さよなら」を言い、幼い子供と一族のために妖精の旗を贈ったのだという。ロマンチックな話に似つかわしくない無骨な橋だ。

Old Man of Storr  オールドマン

Skye Bridge

9時スタート。A87を南下すると間もなく後方に昨日は見られなかったオールドマン(Old Man of Storr)が見え始めた(写真下左2枚 中腹の突き出た岩)。 パーキングスペースを見つけては2度、3度と停車して眺める。
山々が見られなかった昨日のお返しのように良く晴れて、遠くの山まで見通せる。 スカイ島南部の山岳地帯クイリンヒルズ(Cuillin Hills)の山並みも素晴らしい眺めだ(写真下右2枚)。
A87はSligachan村から東に進む。アーマデールへのA851の分岐を通過してKyleakin村まで走る。ここにビューポイントのマークが付いているからだ。 スカイ島とグレートブリテン島を分かつ海峡に臨む閑静な住宅から見るスカイ大橋(Skye Bridge)は殊の外美しい(写真右)。
ここへ来る途中、工事のため片側交互通行で渋滞があった。本土側のビューポイントにも行く予定だったが、念のため断念しよう。

Countryside Countryside Countryside Countryside

Information
 Address  Isle of Skye, Scotland
 Telephone  -
 Web Site  Isle of Skye

詳細はWeb Siteなどでご確認ください。

旅行記もご覧ください。

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